医療機器開発と半導体
バイオテクノロジーという言葉を身近に感じる方は少ないかもしれません。しかし実はバイオテクノロジーは近年医療の飛躍的な進化をもたらしており、あなたの生活に身近な薬もバイオテクノロジーを活用して作られているかもしれません。
バイオテクノロジーとは、「バイオロジー(生物学)」と「テクノロジー(技術)」が合わさった造語であり、「生物のもっている働きを人々に役立てる技術」を意味しています。
バイオは医療のみならず、発酵・食品・農業など私たちの身近な分野で役立っています。
バイオテクノロジーを活用した医療技術
バイオを応用して作られた医薬品を「バイオ医薬品」といい、1980年代から実用化され幅広い分野で使用されています。微生物や動物細胞を遺伝子工学を応用した方法で活用し、たんぱく質などの複雑な構造をした医薬品を生成します。バイオ医薬品は種類も多く多岐にわたりますが、低身長症の治療薬として使用される成長ホルモンや、糖尿病治療薬として使用されるインスリンなどもバイオテクノロジーを活用して作られています。
遺伝子工学を応用し、動植物を活用する製薬方法
現在、遺伝子工学を応用し動物や植物の細胞を活用してヒトにとって有用な薬を生成する方法を研究しています。遺伝子組み換え技術を活用し、病気のワクチンをトウモロコシに作らせたり、イネやイチゴなども研究に使用されています。またヒツジの胎児の体細胞を使用した研究では、ヒトにとって有用な薬となるタンパク質を含むミルクを生成することが可能となると考えられています。将来、動植物がヒトの薬を生成する時代が来るかもしれません。